2018年03月06日

日曜美術館「イレーヌ ルノワールの名画がたどった140年」・ビュールレ・コレクション開催中

東京国立新美術館で「至上の印象派展 ビュールレ・コレクション」が開催されています。3月4日のEテレ「日曜美術館」で展示会の超目玉作品、ルノワールの『イレーヌ』を特集していました。

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品川駅で撮影した展示会の案内

ピアニストで作曲家、西村由紀江さん、カメラマンの渡辺達生氏、多摩美術大学の西岡文彦教授がゲスト出演していました。子供のころからこの大好きだったと言う、西村由紀江さんは『イレーヌ』のイメージ曲を披露されました。

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ルノワールの代表作『イレーヌ』は裕福なユダヤ人富豪の令嬢、イレーヌ・カーン・ダンヴェールを描いた肖像画。愛らしいこの作品には激動の物語が秘められています。

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イレーヌの母、ルイーズ・カーン・ダンヴェール (カルリュス・デュラン作)

印象派の表現を取り入れたこの作品をイレーヌの母、ルイーズは気に入りませんでした。新古典主義的な手法が肖像画にふさわしいと思っていたのです。イレーヌの肖像画は屋敷の片隅に飾られました。

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イレーヌの妹、アリスとエリザベス (ルノワール作)

妹のアリスとエリザベスの肖像画をそれぞれに描く予定だったのに、イレーヌの肖像画が気に入らなかったので2人一緒に描くことになりました。「もう二度とあの家の仕事はしない」、と思ったほど収入にならなかったルノワールは怒りました。

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イレーヌは2度結婚することになり、肖像画は長女のベアトリスが持っていました。ヒトラー政策、ユダヤ人迫害と美術品収集(美術館を作る目的)のため、肖像画は没収され、娘の一家は強制収容所へ送られました。

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戦後肖像画は奇跡的にパリに戻ってきました。戦争を生き抜いたイレーヌに返還されます。91歳まで生きたイレーヌは帰って来なかった子供や孫の話を一切することはなく、肖像画は売却してしまいました。

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チューリッヒの美術館、「ビュールレ・コレクション」
武器商人エミュール・ビュールレが戦争で儲けたお金で美術品を収集しました。

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2008年に武装強盗団に4枚の絵が武装強盗団に盗まれる事件が起こり、幸い全作品が見つかり返還されましたが、結果2015年5月に美術館は閉館され、2020年にチューリッヒ美術館に移管されます。

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「ビュールレ・コレクション」の美術館はチューリッヒ湖が見渡せる美しい場所にあるそうで、一度行ってみたかったです。

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『イレーヌ』、雑誌や教科書でも見る美しい絵です。展示会は東京の後、福岡、名古屋に巡回します、どこかでイレーヌに会えますように。。

番組は3月11日 20時から再放送があります。
番組ホームページ:日曜美術館「イレーヌ ルノワールの名画がたどった140年」
展示会公式サイト:至上の印象派展 ビュールレ・コレクション

ラベル:美術
posted by jirokayo at 01:57| Comment(2) | 美術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする